『 木に関するお話。 』

こんにちは。

ホームコーディネーターの平井です。

 

今日は、私が今までログハウス建築に携わり、木に関することで

疑問に思い、その都度調べてきたことの一部をお話したいと思い

ます。

 

皆さんは、木製家具などに木と木のつなぎ目がギザギザに繫がっ

ているのを見たことがありますか?

その部分をフィンガージョイント(FJ)といい、木製家具等は接合

部が目立たないように、きれいに仕上げられています。

しかし、構造用集成材のFJには隙間があって見た目が悪いと思わ

れたことはありませんか?

私も以前、下地に使う建築材料をみて、なんでもっと丁寧に作ら

ないのだろうと思ったことがありました。

フィンガージョイント

確かに、構造用FJではフィンガーの先端にピンホールのような隙

間があいていたり、そこに接着剤のたまりが出来ていたりするこ

とも多いのです。

 

では、なぜそのような隙間があるのでしょうか?

「構造用で見栄えを気にしないから、隙間があっても構わないん

だ。」などと答える方が多いのではないでしょうか。

正解は、「接着面に十分な圧締圧力を作用させるためには、その

隙間が必要だから。」なんだそうです。

フィンガージョイント2

FJの接着では、組み合わせた材の軸方向に力(エンドプレッ

シャー)をかけて、接着面に圧力を作用させます。

しかし、フィンガーが尖ったままで隙間がないと、先端が圧壊し

たり、割れが発生したりして、接着層に必要十分な圧締圧が作用

しないからだそうです。

言い換えると、この隙間があるからこそ、接着面に充分な圧締圧

力をかけられるということです。

一見無駄に見える隙間が、実は接着の強度性能を高めるために重

要な働きをしているといえます。

 

ちょっと理屈っぽい話をすると、破壊力学の教えるところによれ

ば、先端に谷との距離が近くなって、隙間が狭くシャープになれ

ばなるほど、応力集中が大きくなります。

したがって、谷と山とをぴったり合わせるよりも、適度に隙間を

空けておいた方が、引張や曲げの強度は低下しにくいのだそうで

す。

また、このような隙間以外にもFJの強度に影響を及ぼす因子はた

くさんあります。

例えば、木材の密度、含水率、近傍の節の大きさと数、繊維走行

状態、接着剤の塗布量と濃度、硬化時の温度、フィンガーカッ

ターの形状、摩耗の程度、エンドプレッシャーの大きさ等々だそ

うです。

 

木を加工した構造物のこうした細かい部分にも、強度を考えた加

工がなされていると知り、ますます木の素晴らしさを感じまし

た。 平井

ホンカ ログハウス 平井

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