こんにちは。
ホームコーディネーターの小俣です。
今日は、シリーズでお伝えしています木に関する事柄について、お話ししたいと思います。
植物の大きな特徴の一つは、細胞が細胞壁に囲まれていることだそうです。
私達が利用している木材は、この細胞壁が集まったものです。
それでは一体、細胞壁はどんな役割を果たしているのでしょう。細胞壁の役割は、細胞が壊れないように機械的に保護するものだと長い間考えられてきたそうです。
しかし、カエデの細胞壁の長年にわたる研究から、細胞壁は植物が病原菌の侵入や昆虫などの外敵の侵入に対して、防御シグナルを発信する役割をすることがわかってきたそうで、成長中の植物細胞壁は、大部分が糖質と少量のたんぱく質から出来ているのだそうです。
病原菌が植物を攻撃するとき、病原菌は植物の細胞壁を分解する酸素を出して植物細胞壁を破壊します。このときできる細胞壁の小さな断片(糖がいくつかつながったオリゴ糖)が植物に病原菌の侵入を知らせ、植物は多種多様な防御反応を示します。
例えば、抗菌性物質を新たに合成して菌を殺したり、リグニンを多量に合成して細胞壁を丈夫にしたり、進入された部分の細胞が過敏感反応をして菌糸を閉じ込めたりするそうです。
一方、植物は病原菌を分解する酵素を分泌して病原菌の菌糸を分解します。この時も菌糸の細胞壁からオリゴ糖が出て、それも植物に侵入者が来たことを知らせるのだそうです。
植物の持っているこのような巧みな仕組みには、ただ驚くばかりですね。
植物が発信した信号が植物体内をどのように伝わって、病原菌を殺す抗菌性物質をつくるかについて現在活発に研究されているそうです。
植物の防御システムが解明されると、これらを利用した耐病性植物をつくることが可能になるといわれています。
マメ科植物の根に根粒菌がつき、窒素固定することはよく知られているそうです。根粒菌は病原菌ではありませんが、マメ科植物と根粒菌の共生関係にもオリゴ糖が信号として働いています。
植物が出すフェノール性化合物に反応して根粒菌がオリゴ糖を出し、このオリゴ糖が根粒菌をつくらせる遺伝子を発言させるのだそうです。
植物細胞壁を構成する糖は、紙や繊維として古くから利用されてきたそうです。植物が生きている間、細胞壁は大黒柱として植物の体を維持しています。
そのうえ、細胞壁は生命現象の根幹で重要な役割を果たしていることがわかってきたそうで、細胞壁の研究は、まだまだ研究者をひきつける魅力を持っていそうですね。
いかがでしたでしょうか?
木について調べていくと、まだまだ知らないことばかりだと思う小俣でした。
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