こんにちは。
ホームコーディネーターの小俣です。
今日は、シリーズでお伝えしています木に関する事柄について、
お話ししたいと思います。
パタパタとうちわの音に乗って流れ来る香ばしいウナギの蒲焼の
匂い。
夏の暑さの真っ盛り。土用丑の日。パリっとした香ばしい皮目と
ふんわりと柔らかな肉に夏の暑さを忘れ、消耗したスタミナが
戻ってきますよね。
ビタミンAを含むウナギは万葉の昔から活力を補充する食べ物と
して考えられてきたそうです。
江戸時代の学者、平賀源内が、うなぎ屋に「 本日土用丑の日 」
と書いて看板を出させたところ。これが当たり!
夏の土用丑の日にはウナギの蒲焼を食べるようになったといわれ
ているのだそうです。
ところで、この思わず足を止めたくなるようなウナギの蒲焼き屋
さんの香ばしい匂い。それを作りだす秘訣は何だと思いますか?
実は木炭なんだそうです。
好んで使われるのが、備長炭と呼ばれる硬い炭。火付きはよいが
短時間で燃え尽きてしまうやわらかい炭に比べ、硬い炭は長時間
燃焼するので、業務用に向いています。
そればかりか、あおぐと真っ赤におこり、その表面温度は1000℃
を超えます。やわらかい炭ではせいぜい600℃くらいだそうで、
この温度が蒲焼の味を左右するのだそうです。
元禄年間、紀州の炭問屋の備中屋長左エ門が作り出したといわれ
る備長炭は、やわらかい炭より灰が少なく、あおいでも灰があま
り飛ばず、肉につかないそうです。
左手で渋うちわをあおぎながら右手で手際よくウナギの裏を返し
ていく。それが蒲焼屋さんのお決まりの姿ですよね。
蒲焼やさんになくてはならない渋うちわ。電熱やガスに比べて炭
火はうちわ1本で火加減を調整でき、香ばしい焼き上がりに出来る
のだそうです。
つまり、物体に吸収されやすく熱エネルギーになる赤外線を炭火
は多く発生します。
そのため、ガスや電熱の場合より速くウナギの表面が焦げて締ま
り、身の中の水分が滲み出て蒸発するのを防ぐのだそうです。
ウナギはもちろんのこと、焼き鳥、炉端焼き、炭火焙煎コー
ヒー、ステーキに手焼き煎餅など、グルメ志向のこの時代には、
炭は欠かせないものとなりましたね。
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