こんにちは。
ホームコーディネーターの平井です。
今日は、私が今までログハウス建築に携わり、木に関することで
疑問に思い、その都度調べてきたことの一部をお話したいと思い
ます。
私たちの周りには、森があり、樹木があり、その恵みを利用した
様々な木材製品と木造住宅があります。
しかし、それらはあまりにも日常的な風景であり、材料であり、
製品なのです。
このため、その裏に隠れた木のすごさを、私たちは見過ごしてし
まいがちです。
今日は、木がいかに驚異的な過程を経て作られるのかを、説明し
たいと思います。
まずは、光合成です。化学反応式で光合成を表せば下記の通りに
なります。つまり空気中の二酸化炭素と水から、光のエネルギー
を使ってブドウ糖(グルコース)を作るのが、光合成なのです。
6CO₂(二酸化炭素) + 12H₂O(水)
→ C₆H₁₂O₆(ブドウ糖) + 6H₂O(水) + 6O₂(酸素)
二酸化炭素も水もごく普通に存在している物質です。
太陽光も同様です。つまり、植物は見の周りに転がっている原料
を、どこにでもあるエネルギーを使って、ブドウ糖という生物世
界の根源となる有機物質を合成しているのです。
それも化学工場のような大掛かりな装置を作っているわけではあ
りません。薄っぺらな葉の中で、人知の遠く及ばない手法によっ
て有機化合物を合成しているのです。
もしこんなことが人口的に出来るなら、世界の食料問題もエネル
ギー問題も人口問題も全て解決します。
光合成されたブドウ糖をさらに他の化学物質に変換させるのも脅
威的です。
【木材の三大成分】
木材の三大成分はセルロース、ヘミセルロース、リグニンです
が、いずれも元はといえばC(炭素)とH(水素)とO(酸素)で
す。樹木は小さな細胞の中で、電源も熱源もなしに、これらの元
素を組み合わせながら三種類の物質を間違えもせずに作っている
のです。
心材化に伴う抽出成分の合成も同様です。辺材の柔細胞は何年間
か生きた後、CとHとOを防腐や防蟻に役立つ成分に合成してから
潔く死んでいきます。
木材は特に耐久性の高い材でなくても、何百年もの耐久性を持っ
ているわけですが、ヒバのような材の抽出成分であっても、それ
らはすべてCとHとOだけの化合物なのです。
防腐薬剤のように成分の中に銅のような金属が混じっているわけ
ではありません。
三大成分を使って細胞壁を組み立てる工程もまた驚異的です。
形成層の細胞分裂の際には中空で複雑な積層構造を持った壁が金
型もなしに無数に作られます。
それも最小限の材料で最大限の効率を得られるような構造が形作
られるのです。
細胞分裂が終わった細胞は細胞壁を残して死んでしまうので、そ
れ以上の栄養(エネルギー)は必要ないのです。まさに省資源で
省エネですよね。
生存競争のために効率の悪い枝や葉を切り捨てたり、アテ材のよ
うに外部の重力変化をキャッチして、自分の体を作り変えたりす
るのもすごい技です。
だいいち、目も神経も能もないのに、どうやって外部の環境変化
をキャッチしているのでしょうか。とても不思議です。
【細胞壁】
私は、細胞壁の写真をみる度に「すごいなぁ」と、木を尊敬して
しまうのですが、皆さんはいかがでしょうか。
今回のお話で、木のすごさを再認識していただければ幸いです。
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