『 木に関するお話。 』

こんばんは。

ホームコーディネーターの平井です。

 

今日は、木に関するお話というよりも、建物の構造の部位でよく

耳にする建築用語について少しお話したいと思います。

 

子供の頃、「 お家を書いてみよう! 」というと、子供達の絵は、

たいていこんな形をしていませんでしたか?( 図1 )

建築用語1

説明するまでもありませんが、垂直に立っているのが「柱 」で、

屋根の斜めの部材が「垂木(たるき) 」です。

一方、水平の部材のうち地面に近いものが「土台 (どだい)」

で、垂木の下にあるのが、「梁 (はり)」です。

 

古建築では、土台を使わずに、柱を「掘っ立て 」にして直接地面

に埋め込むことがあります。

 

( 図1 )では省略されていますが、垂木と梁がつくる三角形の頂

点には「 棟 (むね)」 がのります。

普通の和小屋では、これを支えるための「束(つか) 」が入りま

す。( 図2 )。

建築用語

また、その下に柱が入ることもあります。

※和小屋とは?  :  小屋梁などに小屋束を立て屋根荷重を支える構造のこと。用途としては、住宅で間仕切りが多く梁間が小さいものに用いられる。

このように屋根の三角形が見える側を「妻 」側といいますが、妻

側の骨組だけでは空間が出来ないので、奥行き方向にこの骨組を

いくつか並べます( 図3)。

建築用語3

実はこの骨組同士をつなぐ役割をするのが「桁 (けた)」です。

同じように三角形の屋根の頂点をつなぐのが「棟(むね) 」で

す。

棟は基本的に一つの構造物に対して1本しかありません。

建物の数を1棟、2棟と数えるのはこのためです。

 

一方、妻壁とは逆に三角形が見えない側を「平 (ひら)」といい

ます。

長方形の建物で平の側に出入口がある場合を「平入り 」、

妻の側にある場合を「妻入り 」と呼んで区別しています。

 

妻側の左右の方向を梁行あるいは梁間(はりま)方向、同様に平

の側ではそれを桁行(けたゆき)と呼びます。

( 図3)から考えると当たり前のことですが、なかなか気がつか

ないのが、平屋のままで大きな建物をつくろうとしても、桁行を

伸ばすのは難しいということです。

例えば( 図3)の梁行を2倍に伸ばすとなると、軒先が地面に届き

そうになってしまいます。

当然、棟の位置を上げて、つまり建物の高さを上げてやらなけれ

ばなりません。

それに対して、桁行を伸ばすのは、( 図1や2 )のような骨組を継

ぎ足せばいいのです。

 

例えば、京都の三十三間堂のような細長い建物なら比較的楽に大

きく出来るわけです。

ログハウス ホンカ 建築用語4

上から見て長方形の建物の建物の短辺に使われるのが梁で、長辺

に使われるのが、桁ということになります。

橋のような細長い構造でも、長手方向、つまり岸から岸の掛け渡

す部材は橋桁(はしけた)となります。

橋梁(はしはり)にはなりません。

アパート

以上になりますが、この中に普段聞き慣れた用語や聞いたことが

ない用語もあったかと思います。

ログハウス構造

また、ログハウス、つまり丸太組構法とは構造が異なりますの

で、用語が同じだったり、ログハウスでは使わない用語もありま

す。

そんなちょっとしたことでの違いがあることでも、建築の面白さ

を感じます。 平井

平井写真2015.3

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