こんにちは。
ホームコーディネーターの小俣です。
シリーズでお伝えしております木について、今日は木材が身近な
天然材料として住宅の各部に使われている床板についてお話しし
たいと思います。
床には、畳とともに木材や木質床材が広く使われています。特に、木の床は温帯モンスーン気候の東アジア諸国の住居で共通して利用されていることからもわかるように、夏の高温多湿の気候でも快適かつ衛生的に過ごすことができます。
ところが、日本では生活の様式化に伴って、一戸建て住宅からマンションに至るまで、しだいに畳や木の床に代わってカーペットが使われる時代がありました。
カーペットには、椅子を引きずったり、軽くて硬い物を落としたときに生じる音、いわゆる軽量床衝撃音が発生しにくいとか、ほこりが舞い上がりにくいなどの特徴がありますが、気密性の高いコンクリート建物などではダニやカビの発生の温床となりやすいという欠点もあります。
喘息などのアレルギー性疾患などがダニと密接なかかわりのあることが専門家によって私的され、またそのことがマスコミで取り上げられるに至って、逆に、カーペットを木の床に替える動きが出てきました。
しかし、木の床にも全く問題がないわけではありません。木材は楽器に使われることからもわかるように、本来音を出しやすい性質を持っています。
樹種にもよりますが、床に使われるような硬い木材は、軽量衝撃によって床衝撃音を発生しやすいために、一戸建て住宅はさておき、アパートやマンションなどの集合住宅では、主に上下階の居住者の間で騒音問題となる場合があります。
森林総合研究所では、このように本来音の発生しやすい木材と衝撃衝材とを組み合わせて、音が出にくい床材を作りました。今日では、軽量床衝撃音の発生しにくい木質床板が数多く市販されています。
しかし、これらの床板には弾力性があり、衝撃力を和らげ働きがあるため、木の床本来のたわみよりも大きな変形を生じるものがりあります。
逆に衝撃緩衝性を高めて音の発生を抑えるだけの木質床板になかには、木の床本来の良さを失っているものがります。
そうしたことから、軽量衝撃音の問題を木質床板のみで解決しようとするのではなく、建物の構造、下地部分から音を伝わりにくくすることを考えることが重要だと思います。
こうした建築資材はデザイン性だけでなく、使用用途、お施主様の生活習慣などを把握し、様々な商品・施工方法をご提案し、そこの住む人はもちろん、訪れる人も快適に過ごせる空間づくりを提供していきたいと思います。
次回は、木の舞台よもやま話についてお話ししたいと思います。
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