こんにちは。
ホームコーディネーターの小俣です。
今日は、シリーズでお伝えしています木に関する事柄について、
お話ししたいと思います。
玉切りされたスギの丸太の切り口を見ると、中央部に褐色の部分
があり、その周辺を淡色の材部が取り巻いています。
中央部は心材、淡色の材部は辺材と呼ばれています。
ところで、樹木が伐倒された直後を注意してみると、辺材と心材
との間に白色の帯がいわば心材にはち巻きをしているように見え
る場合があります。
この帯の部分は一般に白線帯は(又は辺材から心材への移行材)
と呼ばれているそうです。
では白線帯はいったいどんな意味をもっているのでしょうか?
丸太が乾燥するとこの白線帯が不明瞭になるので、この白線帯は
の存在と強くかかわっていると推定されています。
樹木は地球上の植物の中で最も大きくなり、また最も長生きする
生き物です。
北アメリカのセコイアは高さが100メートルを超えることで有名
ですし、日本ではヤクスギが3000年もの歳月を生き続けていま
す。
いったいなぜ樹木がこんなに長く生き続け、大きくなるのでしょ
うか。
その一つの理由が心材の形成にあるのです。
樹木が長生きし、大きくなるのは、師部(※1)と木部(※2)の
形成層と呼ばれる特殊な細胞の層が長時間分裂能力を維持するこ
とに由来しているそうです。
※1:植物の維管束のうち,師管・伴細胞・師部繊維・師部柔組織から成る組織。養分の通路となる。
※2:道管がまとまって存在している領域は木部という。
形成層は何種類かの細胞をつくりますが、樹体内に養分を蓄える
など、主に樹体の生理学的な働きをつかさどる細胞をつくりま
す。
これらはほかの細胞に比べ長い年月生き続けます。
しかし、生きた細胞であるかぎり、個々の細胞は寿命を持ってい
ます。
生活機能を営み続けたこれらの細胞が生から死へと変化する境
界、これが白線帯です。
生活細胞が死細胞と化すときに、ひと働きして死ぬのです。
このとき、心材成分と呼ばれる特殊な成分を形成します。
すなわち心材の形成です。
たとえばスギの場合、スギレジノールなどを生合成しますが、こ
の成分のおかげで樹体は強くなり、大きくなって長い年月生き続
けるのです。
いかがでしたか?
以前のブログでも、この心材についてお話しさせて頂きました
が、今回はまた違った観点からのお話でした。
このように、日常生活の中でも身近な存在である木について調べ
るのは、とても面白いですね。
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