こんにちは。
ホームコーディネーターの平井です。
今日は、11月15日と11月21日のブログに引き続き、木造住宅の
耐震性と耐久性についてお話したいと思います。
前回は、木造住宅の大壁仕様のメリットとデメリットについてお
話をさせて頂きましたが、今日はその続きとして、大壁による軸
組の腐朽やシロアリ被害の実態と耐震性との関係についてお話し
たいと思います。
大壁による軸組は、そのままでは内部の木材の様子がわからない
ので、様々な生物による劣化被害が発生していた場合にはその発
見が遅れ、被害範囲が大きくなりがちですと、前回お話をさせて
頂きました。
以前、神奈川県に建てられていた築年数26年から27年経過したモ
ルタル塗り外壁を持つ木造住宅35年棟を対象に、腐朽やシロアリ
被害などに関する劣化調査を行った結果、大壁造による軸組の被
害は決して少なくはなかったそうです。
特に日当たりが悪く、乾燥しにくい北側の軸組には多くの被害が
発生していることがわかりました。
また、被害を受けている部材の種類を見てみると、柱や土台、あ
るいは筋交いという耐力壁を造るうえで重要な部材が、多くの被
害を受けていることがわかったそうです。
これらの部材が被害を受けると、被害量が少ないといえども、建
物の耐震性に与える影響は大きくなり、建物の安全性が著しく低
下してくることになります。
この様なことから、木造住宅の軸組の耐久性は建物の安全性に大
きく影響しているということがわかりますが、特に中が見えない
大壁造の耐久性確保は現代の建物の安全性確保に大きな意味を持
つことになりますね。 平井
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