こんにちは。
ホームコーディネーターの小俣です。
今日は、シリーズでお伝えしています木に関する事柄について、お話ししたいと思います。
木は無数の細胞からできています。ところがほとんどの細胞が中身をなくし、細胞の外側の壁だけが残ったものといえるのだそうです。
壁は非常に丈夫につくられているので、木の身体を支えたり、地中の水分を枝葉の先端まで運ぶしっかりした通路の役を果たしています。
この壁を英語で「 cell wall 」と呼びます。つまり、細胞の壁という意味ですね。
細胞の壁はおもしろいことに建物の壁に造りがきわめてよく似ています。
細胞の壁の主な成分はセルロース、リグニン、ヘミセルロースです。
まず、セルロースは非常に細長い形をしていて引っ張ってもなかなか切れず、鉄筋に当たります。
リグニンは団子のような固まりで鉄筋に当たるセルロースの間に入り込んでいるので、コンクリートに似ています。
さらに、ヘミセルロースは分子が短くなったものでセルロースの鉄筋を結わえて上部にする針金に相当します。
木の壁も建物の壁も共通して形づくりには欠かせません。
ところで、細胞の壁は植物にのみみられると思われがちです。しかし、実際には菌類や細菌類にもあります。動物細胞にはみられません。
動物は骨や筋肉を発達させて幅広い運動能力を獲得してきましたが、植物は、細胞壁を発達させることにより運動性を犠牲にして強靭な身体をつくり上げてきました。
原始の生命には壁がありませんでした。やがて、細胞周囲をタンパク質が覆うようになり、さらにより高分子の物質で丈夫に細胞を囲むように発達してきました。
これが今のバクテリアの細胞壁に近いものです。さらに生物が進化すると、フィブリルに当たる繊維質とマトリックスとからなる菌類に近い細胞壁が発達し、そして植物細胞にみられるような丈夫な細胞壁が誕生してきたと考えられています。
細胞の壁の丈夫さからすれば、木の壁は生物界の王様といえるのだそうです。
いかがでしたでしょうか?
今回も色々調べていく中で新しい発見があり、テンションの上がった小俣でした!
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