『 木に関するお話。 』

こんばんは。

ホームコーディネーターの平井です。

 

今日は、私が今までログハウス建築に携わり、木に関することで

疑問に思い、その都度調べてきたことの一部をお話したいと思い

ます。

 

さて、普段こうして木材に関することをお話させて頂いたり、木

材に触れた生活を送っていますが、その木材があまりにも身近な

存在であるため、それがいかに驚異的な過程を経て作られている

のかを忘れてしまいがちだなとふと思った時がありました。

 

以前(10月24日のブログ)にもお話しましたが、私達の周りに

は、森があり、樹木があり、その恵みを利用した様々な木材製品

と木造住宅があります。

しかし、それらはあまりにも日常的な風景であり、材料であり、

製品であるため、その裏に隠れた木のすごさを、私達は見過ごし

てしまいがちです。

それにもまして私達が忘れているのは、木質材料の「 ありがた

み 」ではないでしょうか。

もし木質材料が存在しなければ、私達の生活水準がかなり低いも

のになってしまうことを、一般人のみならず、業界の人達でさえ

深くは認識していないように思われます。

 

そこで今回は、最もありふれた木質材料である合板を例に挙げ

て、その素晴らしさについてお話します。

 

例によって、今さらの話ですが、木材を薄く剥いだものが単板

(ベニヤ)で、

ログハウス ホンカ ベニヤ

それを奇数枚直交積層したものが合板(プライウッド)です。

ログハウス ホンカ 合板2

 

小径の原木からでも幅の広い板が作れること、単板を直交積層さ

せてせん断・割裂強度を高めていること、奇数枚構成によって高

い寸法安定性を付与させていること等々、合板の製造技術は木材

の特性を巧に利用した秀逸なアイデアの結晶です。

 

木材関係の専門書には、合板の色々な特徴が掛かれています。

例えば、木材工業ハンドブックという本には、

➀ 比重の割に強度が大きい

② 異方性が少ない

③ 割裂を起こしにくい

④ 膨潤収縮が少ない

⑤ 任意の性能を付与できる

⑥ 大面積の板が得られる

等と書かれています。

確かにその通りではありますが、この解説だけで「 なるほど、合

板はすごい! 」と感じる人はほとんどいないと思います。

 

もちろん、重厚さや質感などとは無縁の製品ですが、その軽さ、

強さ、しなやかさ、表面性のよさ、寸法精度の高さなどに、驚か

れるに違いありません。

そして製材品ではこうした製品が出来ないことを再認識するで

しょう。

 

話が少しずれますが、皆さんは「 木の文化 」という言葉をご存知

ですよね。

世の中では、古い木造建築や文化財、あるいは昔の山村の生活の

こと等を「 木の文化 」と言っている様ですが、そんなふうに意味

を矮小化する必要はないのだそうです。

「 文化  」とは、芸術であれ技術であれ、「 人間の創り出したも

の」を指すのですから、木を使って人間が創りだしたものすべて

が「 木の文化 」のはずだからだそうです。

 

この意味で、合板ほど全人類の健康と福祉に役立った「 木の文

化 」は無いのではないでしょうか。

世界中の何億人もの人類が合板で囲まれた居住の中で生活してい

るのです。

「 まさに木の文化の大傑作が合板といえるでしょう。」とおっ

しゃる方もいらっしゃいます。

そして、合板の素晴らしさを実感する例をもう一つお話します。

 

ちょっとわかりにくいのですが、この扉に使われている板は、な

んとヒノキの1.8m以上の1枚板です。

ログハウス ホンカ 合板

この写真をみて、よくそんな原木があったなぁとか、とても高額

なんだろうなぁ等と、感心するのが普通の反応だと思います。

しかし、こんな反応をする方もいらっしゃいます。

「 合板だったら、扉として、より性能の高いものを、この扉と同

じ材種と同じ大きさのものが、おそらく現在なら〇万円で出来る

かもしれないな。」と。

もちろん、いわゆる本物感や工芸的価値といった評価基準は全く

別の話ではあります。

アパート

モノのありがたみは、それが入手できなくなったり、使えなく

なったしてみて、初めてわかるものです。

一度、合板のない世の中を想像してみると、その存在感の大きさ

を理解できるかもしれませんね。 平井

平井写真2015.3

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