こんにちは。
ホームコーディネーターの平井です。
今日は、今日と明日の二日間に分けて、住宅産業の歴史について
お話したいと思います。
最近のインテリアの設計図は、目に見える形の美しさと、色彩の
華やかさだけのようなものがほとんどのように思います。
本来、設計図というものは、形や色ばかりでなく、音、光、熱、
空気といった目に見えない環境要素はもちろんのこと、安全性や
使い易さ、構造と施工、さらには将来リフォームをした時の、廃
棄物処理のし易さまでチェックされた、知恵の結晶であるべきだ
と私は思っています。
ところで、今流行の健康住宅についても、イメージだけが先行し
て、内容の伴わない欠陥住宅もあるのではないかと、批判される
こともありますよね。
それが室内空気汚染の問題です。
ある方が、「 住宅産業の歴史は三十五年、インテリア産業の歴史
は二十五年、リフォーム産業の歴史は十五年として整理でき
る。」とおっしゃっていました。
その方がおっしゃるには、住宅産業についていえば、その間に目
標とするイメージは四回変わったといいます。
最初の住宅産業のねらいは“ 量 ”でした。
昭和三十年に住宅公団が誕生して団地が生まれましたが、当時は
戦後の住宅不足の時でしたから、それをいかにして早く埋めるか
が最重要の課題だったそうです。
そのためねらいは“ 量 ”に置かれたのです。
次の目標は“ 質 ”でした。
量の不足が解消されるにつれて、目標は“ 質 ”の向上に移りまし
た。
その次は“ 快適性 ”で、アメニティが流行語になったそうです。
快適住宅の耳新しさが消えると、次の目標は“ 健康 ”になりまし
た。
そして健康住宅の条件は“ 高気密・高断熱 ”で、「 それこそが理想
の家だ! 」と、どのメーカーも健康を高らかにうたって、住宅を
造って売ってきたのです。
ところがあるとき、事情が大きく変わることになりました。
室内空気汚染の問題が浮かびあがってきたからなのです。
長くなるので、この続きはまた明日。
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