こんにちは。
ホームコーディネーターの平井です。
今日はログハウスの構造の一部についてお話したいと思います。
上へと積んでいき、四方に壁をつくる構法で出来ていますが、こ
の「横積みの壁」こそが揺れに強いのだということは、以前のブ
ログ(7月15日)でもお伝えしました。
る程度変形し、建物全体でしなやかに地震力を吸収します。
普通、建物は高さに対して変形量を1/150~1/120に収める設計を
するのですが、大地震の時の変形量は1/60~1/30で、在来構法な
ら倒壊してしまいます。
でも、ログハウスは材がいくら横にズレて変形量が大きくなって
も、下のログ材に載っているので倒壊しないのです。
また、横積みされたログ材同士に摩擦力が働くことも地震の揺れ
に対して有利に働きます。
さらには、ダボや通しボルトによって、より耐震性の高い建物と
なっているのです。
そして更に、ログ同士は凹凸の刻みを入れた交差部である“ノッ
チ”で組まれています。
この“ノッチ”によりログ材同士は強固に組まれ、段の横ズレが大
きくなるほど強くめり込んで揺れに抵抗するのです。
ホンカは更にこの“ノッチ”加工にも常に新技術を開発し、フィン
ランドやヨーロッパで意匠を取得しております。最新の角ログ及
び丸ログにはホンカが独自に開発した「カーブノッチ」が施さ
れ、気密・水密性能を一段と向上させています。
【ノッチは、ログ壁が限界以上に変形してバラバラにならないよ
う、ズレの最後で歯止めをかける働きをしている。】
その他、ログ材同士の横ズレを、建物全体に支障がない程度に防
いでくれるのが、ログ壁の中に入れるダボと通しボルトです。
これらのダボを材間に挿入する場合、断面の上端から下端までの
高さ(D)の1/2以上打ち込まなければなりません。
このダボの役割は、上下のログを貫いて固定することです。
ログ積み作業の中で、ログビルダーたちが「カーン、カーン」と
“カケヤ”という道具で気持ちのいい音を出している作業がこのダ
ボ打ちの作業です。
但し、設計の際には、開口部の取り方に注意が必要です。
開口が少ないほど耐震性能は出しやすいですが、南面などに大き
く開口を取りたい場合は、ダボの配置や本数を変えれば同じ強さ
の建物をつくることが出来ます。
また、大きな吹き抜けを設ける場合、他の壁や床などで強化を
図ってバランスをとることも大事なのです。
地盤が健全で、きちんと設計・施工されていれば、巨大地震が発
生したとしても、ログハウスが倒壊する可能性は極めて低いので
す。
ログハウスは地震に強い、安心・安全な建物ということですね。
平井
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