『 “タケ”と“ササ”と“バンブー” 』

こんにちは。

ホームコーディネーターの平井です。

 

今日は、私が今までログハウス建築に携わり、木に関することで

疑問に思い、その都度調べてきたことの一部をお話したいと思い

ます。

 

一般にタケ類といえば、“タケ”と“ササ”のことですが、その他にも

「バンブー」と呼ばれる種類があることをご存知ですか?

実はタケ類の中でも、熱帯・亜熱帯性で、棹が株立ち状に密集す

るものがありますが、「バンブー」と呼ばれて“タケ”と“ササ”と区

別されることがあります。

ホンカ 竹2

では、「英語で“タケ”のことを“バンブー”っていうのでは?」と思

う方がほとんどではないでしょうか?

実は、英語では元々タケ類がなかった為に、英語には“タケ”と“サ

サ”と「バンブー」を区別する概念がなくて、すべてのタケ類が

Bumbooと呼ばれているのです。

 

また、“タケ”と“ササ”の違いとはいうと、生長して皮(棹鞘)が剥

がれてしまうのが“タケ”で、落ちないのが“ササ”なのです。

両者とも、地下茎が横に拡がりそこで“タケノコ”が出るのです

が、“バンブー”では棹の根元にある芽子という部分から隣接し

て、“タケノコ”が出ます。

ログハウス ホンカ 竹4【ホウライチク】

このため棹が集中するのです。

九州や沖縄にある“ホウライチク”や“リョクチク”がこの“バン

ブー”なのです。

 

それから、樹木と“タケ”の違いは他にも色々あります。

ホンカ 竹

例えば、“タケノコ”が生長して“タケ”になると、それ以上は伸びも

太りもしないということです。

木と違って“タケ”には形成層(8月18日のブログ)がないので、棹

が成長しなくなるのは当然ですよね。

それでは、“タケ”の葉で光合成されたブドウ糖は棹の生長以外の

何に使われるのでしょう。

ホンカ 竹5

実は、この栄養分が維管束(“タケ”の断面に見えるボツボツ状の

部分)を通って地下茎に運ばれ、別の場所に新しい“タケノコ”を

作るための原料になるのです。

 

このような地下茎を使った生長のメカニズムを持っているため、

普通の樹木の種子が発芽・成育できないような林内や陽当たりの

悪いところにも、“タケ”は侵入できるのです。

 

また、“タケ”の生長量の大きさと早さを考えれば、“タケ”が有用な

バイオマス資源であることは明らかなのですが、その利用拡大が

容易でないことも事実のようです。

日頃、何気なく見ていた“タケ類”にもこうした違いや特性がある

んですね。 平井

平井

 

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