『 木に関するお話。 』

こんばんは。

ホームコーディネーターの平井です。

 

今日は、私が今までログハウス建築に携わり、木に関することで

疑問に思い、その都度調べてきたことの一部をお話したいと思い

ます。

 

突然ですが、皆さん、樹の枝は南側に多いと思いますか?

室内 快適 (2)

その答えは、「No!」です。

一般に平坦地で独立した高木の樹形は完全な対称形ではありませ

んが、左右でまずまずバランスのとれた形になっています。

というのは、四方八方に枝を出すほうが、効率よく日光を吸収

出来るからです。

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ところが、他の植物や個体との間で日光をめぐっての競争がある

場合、樹形は様々に変化します。

もちろん、例外やバラツキもありますが、基本的には「明るいと

ころに枝と葉を重点的に配置する。」というルールに従って、高

木の樹形は変化するのです。

2本のメタセコイヤという樹が、向かって左側が北で、右が南に並

んで植えているのを写真で見たことがあるのですが、明らかに、

左の樹では北側(左側)に、右の樹では南側(右側)に、枝が多

かったのです。つまり、枝は日光を得やすい側に多く、陽当たり

が悪くて光合成の効率が悪い側では、枯れ上がるのです。

光合成 (1)このことは、針葉樹であっても広葉樹であっても「明るいとこ

ろに枝と葉が配置され、光合成の効率の悪い葉や枝は切り捨てら

れる。」という基本的なルールは変わりません。

街路樹が光を得やすい道路側に枝を広げ、両側から道の上にはみ

出してくるというのは、よく見られる風景ですが、これもまた先

のルールに従っているのです。

 

いずれにしても、これらの例から明らかなように、枝の出方と数

は東西南北の方向とは関係ないことがわかります。

もちろん、立地条件によっては、何らかの傾向がみられる場合も

ありますが、基本的に「樹の枝は南側に多い。」という説は成立

しないのです。

それにしても、生存競争のためとは言え、自分の体の一部である

「働きの悪い枝」を無情に切り捨てるとは、樹木の世界もなかな

か厳しいものだなと思いました。 平井

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