『 一見、建築とは関係ないと思われる商品をご紹介します。 』

こんにちは。

ホームコーディネーターの平井です。

 

今日は、「 一見、建築に関係はないんじゃないの? 」と思われる

商品をご紹介します。

ホンカ 豆皿

この商品は、古くから木造建築の結合部分に使用される“※ちぎ

り”や、世界遺産に登録された“富士山”など、縁起物をモチーフに

したカラフルな配色の「豆皿」という品物です。

これは、商品企画やプロダクトデザインなどを手掛ける「So-

design(ソウ デザイン)」の「東北モノ作りプロジェクト」から

生まれたんだそうです。

ホンカ 豆皿2この品物は、青森を代表する伝統工芸・津軽塗の技法を用いて仕

上げられていて、デザインを手がけるのは、同県在住の若手女性

作家だそうです。

古くから伝わる伝統技法を取り入れつつ、現代の生活になじむモ

ダンにアレンジされた小ぶりな豆皿は、箸置きにもなり、食卓を

華やかに彩る新しいテーブルウェアとして重宝しますね。

ホンカ 豆皿3また、津軽塗を代表する技法のひとつ“唐塗(からぬり)”で描か

れた豆皿は、鮮やかな艶感と斑点模様が特徴です。

始めに仕掛けベラで凸状に漆をつけた模様の上に、何度も漆を塗

り重ね、研ぎだして模様を出すという、とても地道で時間のかか

る作業をおよそひと月ほど繰り返して出来上がるそうです。

この斑点模様の仕掛けや工程の途中の美しさにデザイナーがヒン

トを得て、この豆皿は出来上がったそうです。

塗り立てのお皿に模様をしかけた状態で止めることで、凸模様が

残り、豊かな表情を残します。

ホンカ 豆皿4

ホンカ 豆皿5

また、その模様はひと皿ごとに表情が違い、同じものはふたつと

存在しないそうです。

ホンカ 豆皿6

偶然性が重なり合う、作家の技術やセンスが光る逸品なんです

ね。

こうした日本のモノ作りを知れば知るほど、建築から小物まで、

大きさは違えど、それを作りだす職人の“心 ”が形となって表れる

んだなと感じますね。 平井

平井5

ホンカ 豆皿7(写真A)

※ちぎりという技法は、木材をつなぎ合わせるときに埋め込む蟻形の小片のことで、あえて割れの入った材を天板などに用いる際は、「蝶千切り」(ちょうちぎり:写真A)を入れることにより、「欠点」とみられがちな「割れ」もデザインの一部となり、木という自然素材の素晴らしさを伝えることにつながるのです。

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